新築住宅を建てる際に、多くの人が気になるのが「雨の影響」ではないでしょうか。
特に、木造住宅の場合、木材が雨に濡れることで様々な問題が発生する可能性があり、不安に感じる人も多いはずです。
この記事では、新築住宅の木材が雨に濡れた場合のリスクと、それに対する具体的な対策方法について解説していきます。
安心して家づくりを進められるよう、ぜひ参考にしてみてください。
□木造住宅の木材が濡れるリスクと現実
木造住宅の木材が雨に濡れると、様々なリスクが発生します。
特に、建築現場では、雨天時の施工が避けられないケースも多く、木材が濡れてしまう可能性は高いと言えるでしょう。
しかし、現場監督や営業担当者は「多少濡れても大丈夫」と安易に言うことがあります。
確かに、1日程度の雨であれば、木材が乾く時間があれば問題ないケースも多いでしょう。
しかし、これは、その後適切に風通し良く日に当たる環境である場合に限ります。
現場では、常に適切な乾燥が確保されているとは限りません。
1:含水率の重要性
木材の含水率は、木材がどれだけ水分を含んでいるかを表す数値です。
含水率が高い木材は、カビが発生しやすく、腐りやすいという性質があります。
そのため、新築住宅の木材は、適切な含水率に管理することが重要です。
2:現場での乾燥管理
現場では、木材が雨に濡れた場合、適切に乾燥させる必要があります。
しかし、実際には、乾燥が十分に行われないケースも少なくありません。
特に、梅雨時期や台風シーズンなど、長期間にわたって雨が降ると、木材が十分に乾燥しない可能性があります。
3:雨に濡れた木材の現実
現場監督や営業担当者が「多少濡れても大丈夫」と言うのは、お客様を安心させるためです。
しかし、実際には、雨天時の施工が避けられないケースも多く、木材が濡れてしまうことはよくあることです。
「雨に濡れても大丈夫」という言葉に安易に安心せず、現場での状況をよく確認することが重要です。
□雨に濡れた新築木材への対策方法
では、木材が雨に濡れてしまった場合、どのような対策をすれば良いのでしょうか。
具体的な対策方法を、部位別に解説していきます。
1:ベニヤ等の接着剤を多用した資材
ベニヤや合板などの接着剤を多用した資材は、水に濡れると、ソリや反りが発生したり、接着剤が溶け出して汚染された水が流れ出たりする可能性があります。
特に、屋根下地材やコンクリートの養生に用いられるベニヤは、濡らさないように注意が必要です。
2:床下
床下は、雨水や湿気が溜まりやすい場所です。
特に、べた基礎工法の場合は、床下に水が溜まりやすいため、注意が必要です。
床下を塞ぐ前に、床下が完全に乾いていることを確認することが重要です。
また、床下には、換気口を設けることで、通気性を確保し、湿気を排出することが有効です。
3:断熱材
断熱材は、雨に弱く、濡れると断熱性能が低下したり、カビが発生したりする可能性があります。
そのため、断熱材を施工する前に、床下や壁、天井が完全に乾いていることを確認することが重要です。
4:木材の乾燥
木材が雨に濡れた場合は、できるだけ早く乾燥させる必要があります。
風通しの良い場所に置き、日当たりの良い場所で乾燥させることが効果的です。
乾燥機を使用する場合には、適切な温度設定を行い、木材を傷めないように注意が必要です。
□まとめ
新築住宅の木材は、雨に濡れると様々なリスクが発生します。
そのため、建築現場では、木材が雨に濡れないように注意し、適切な乾燥管理を行うことが重要です。
また、木材が濡れてしまった場合は、部位別に適切な対策を行う必要があります。
この記事を参考に、安心して家づくりを進めていきましょう。